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皆さんは、体調が悪いと感じた時や異変があった時にすぐに診察を受けたり、相談ができる「かかりつけ医」はいますか?
多くの方の場合、かかりつけ医という言葉は聞いたことがあるけど、実際はどんなものかわからないと感じている方も多いのが現状です。
また、医療機関の関係者様の場合、自院でかかりつけ医を介した地域医療連携の重要性を感じているものの、効果的に連携先の病院を増やすことができておらず、広報面に課題を感じてらっしゃるご担当者も多いのではないでしょうか?
最近、大病院では「紹介状」というものがなければ受診ができなかったり、費用が高くなったりと様々な病院やクリニック、診療所の役割分担が進んでいます。
皆さんの身体の健康と安全を守るために、かかりつけ医の正しい理解や活用が求められる時代になっています。
そこで今回は、これらの患者さん、地域医療連携のご担当者様の疑問やお悩みに応えるべく、「かかりつけ医」の定義から有効的な活用方法をご紹介したいと思います。
1.かかりつけ医の定義
2.なぜかかりつけ医が必要なのか?
3.かかりつけ医の有効的な活用方法
4.まとめ
かかりつけ医・かかりつけ医機能ついて日本医師会が説明していますので、以下で紹介します。
かかりつけ医とは(定義)
なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。
かかりつけ医機能・かかりつけ医は、日常行う診療においては、患者の生活背景を把握し、適切な診療及び保
健指導を行い、自己の専門性を超えて診療や指導を行えない場合には、地域の医師、医療
機関等と協力して解決策を提供する。
・かかりつけ医は、自己の診療時間外も患者にとって最善の医療が継続されるよう、地域の
医師、医療機関等と必要な情報を共有し、お互い に協力して休日や夜間も患者に対応で
きる体制を構築する。
・かかりつけ医は、日常行う診療のほかに、地域住民との信頼関係を構築し、健康相談、健
診・がん検診、母子保健、学校保健、産業保健、地域保健等の地域における医療を取り
巻く社会的活動、行政活動に積 極的に参加するとともに保健・介護・福祉関係者との連
携を行う。また、地域の高齢者が少しでも長く地域で生活できるよう在宅医療を推進す
る。
・患者や家族に対して、医療に関する適切かつわかりやすい情報の提供を行う。
以上のように、かかりつけ医の定義は専門的な知識を適切に人々に届け医療レベルを高めていくことであることが分かります。
本当に治療を必要とする人が医師に診てもらえない・治療がすぐに始めることができなくなってしまうことが考えられます。その状況に陥らないために、医療機関を効率よく、必要な人が適切な医療を提供できるシステムづくりが必要となりました。
地域医療構想で行われたことは大きく分けて2つあります。
■都道府県・地域ごとに、「地域医療連携」ができるシステムを考える。
■高度急性期病院、急性期病院、回復期病院、慢性期病院それぞれの役割分担させる。
といったことです。
このような地域医療構想を実現することとなり、地域医療連携を図っていくことが必要となりました。
地域医療連携として、地域にかかりつけの診療所やクリニックを作り、症状の軽い場合はまず相談場所としてかかりつけの診療所やクリニックを受診してもらうという流れが作り出されました。
(地域医療構想・地域医療連携についての看護師スタッフ門馬が作成したコラムはコチラ)
ではどのようにかかりつけ医を多くの人に広めていくのか?その疑問について記載したいと思います。
一般的には、専門的知識を有する医療機関に訪れた患者さんに対してかかりつけ医の告知を行うことが主流でしたが、
現在は患者さんがネットを利用して自主的に行動する時代ですので、インターネットを上手く活用することもかかりつけ医を広める有効手段になると思われます。
医療機関にとっては、患者さんに適切なかかりつけ医の情報をネットを介して行うことで説明などの時間を短縮でき、患者さんにとってはわざわざ相談することなく、自分に合うかかりつけ医をいつでもどこでも知ることができるので、お互いの負担を軽減することができ、地域の医療レベルの向上にも繋がると考えられます。
いろいろと説明していきましたが、かかりつけ医の定義とは必要な時に適切な専門的な知識を患者さんに届け身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師のことであり、医療機関が今後更にかかりつけ医を広めるためには、ネットを活用した積極的な情報提供も大切になってくるのではないでしょうか。